プリキュアレポート第8話『カリスマモデルのため息!って、なぜですか?』。
 人気一位のカリスマモデルももかちゃんはえりかの実の姉。
 妹から妬まれるももかだが、普通の友達を作って普通に遊ぶことができないという悩みを持っていた。
 仕事もあるし人気もあるけど、友達ができない。普通の学園生活ができない。
 でも、そんなこといったら人気も仕事もなくて、友達もいないはじけるレモンの香りはどうなってしまうんだよというツッコミはさておき、普通に接してくれるのは、明らかにセーラームーンに感化されてプリキュアになっちゃった月影百合さんだけ。
 高校生になってプリキュアを止めた彼女はしっかりプリキュア=中学生ルールを守ってます。プリキュアが許されるのはー中学生までだよねー。
 どこぞの冥王星の人も見習ってほしいものだ。
 まあなにはともあれ、友達とわいわいやってる妹をうらやましがるももかの心は枯れる寸前。
 本当に裸一貫で現れたわけではないが、クモジャキーの大胆な犯行によりデザトリアンと化す。
『ブロッサムおしりパンチ』に加え、『ブロッサムシャワー』と『ブロッサムフラワーストーム』が炸裂。
『マリンシュート』『マリンインパクト』『マリンダイブ』とマリンと同じ数に。よかった、ちゃんとブロッサムも健全な中二だ。
 本人のいる前で実名を連呼するデザトリアン。初めて姉の心の叫びを知ったマリンはショックを隠せずにいた。
 もてあそばれる姉の心に耐えかねたマリンは、その気持ちを分かってあげられなかったくやしさを胸に抱き、地に膝をついてしまう。
 そんな彼女を立ちあがらせたのは相棒のブロッサム。
 その分かりやすい演出は、もてあそんでいるのはデザトリアンにして暴れさせるあなたですっ、と指摘し、マリンを勇気づけたがゆえに成立する絆の現れでもあった。
 そしてついに決め台詞
「海より深いあたしの心も、ここらが我慢の限界よ!」
 だけど、待望の決め台詞は、次のブロッサムの
「その手は桑名の焼きはまぐりです!」
 にすべて持っていかれる。桑名の焼きはまぐりって、お前、何歳だよ。文学少女コワイ……ガクガクブルブル。
 パフパフ攻撃の瞬間、二人の立ち位置が入れ替わってた気もするけど、そんなのは本当に些細なこと。今よセーラームーン的に「マリン、今です!」と隙を作ったブロッサムの必殺技パート3により、デザトリアンはブルーフォルテウェーブによって悟りの境地に。
 姉の悩みを知ったえりかは、そのことを分かってあげられなかったこと詫び、姉妹二人は、二人の心の種のように、より一層深い愛情で結ばれたのでした。
 1、2話と今回の話がセットである点を考慮すると、えりかだけでなく、ももかも一歩、妹の心に近づき、えりかの心の悩みも完全にハッピーになったよってしないと駄目な気がする。きっとえりかの心の花もこの件で立ち直ったってことだろうけど。
 さて、元来プリキュアのブルーとは知性とともに空気を読まないキャラである傾向がままある。
 白+青を担当するほのかは色恋沙汰にはKYだし、5のかれんに関しては「普通、冷蔵庫には伊勢海老やキャビアやサーロインステーキがが入っているはずなのに!」をご覧いただけたら納得していただけるかと。あるいは「あなた友達はいて? 私にはいるわ」。
 S☆Sの舞は例外的に空気を読める子です。かわりに咲は空気を読めないどころか、空気がこの世に存在していることすら知らない子なので足してちょうどいいくらい。
 HCでもその系統を守っているようで、姉妹、父そろってKYがちらほら目立つ模様。
 でも、個人的にえりかの妄想ももか「ふうん、ファッション部ねぇ。あらあら、お粗末なデザインだけど、素人は素人なりにがんばってるのねぇオホホ」の方が本物よりもいいんだけど。
 なぜだろう。なんかイイ、とってもイイよ、このもも姉。もっと嘲笑ってくれぇっ!
 少女向けであるがゆえに憧れの職業である女優キャラが結構登場する。無名のタレント、読者モデル、カリスマモデルとうなぎ昇りですね、はい。はじけるレモンとは一体なんだったのか?
 今回は花屋とモデル。今時小さい子は花屋さんになりたいとか言うのだろうか。興味があるところである。
 なにはともあれ第8話。
 成功もせず、友達もいない人は一体どうすればいいのでしょうと心から疑問が出る話でした、まる。
 そういう人はもも姉に蔑んでもらえばいいんですねわかります。

 さて次回はつぼみの家族話。
『スカウトされたお父さん! お花屋さんを止めちゃいます!?』
 S☆Sの第6話をまんま意識させるタイトルですが、さてどうなるのでしょうか。