いらんところでストレスが溜まるな。
 内容理解もおろか、用語の意味さえもつかみかねている雑誌会の資料作りが数日後までのノルマ。
 ペーパー自体がそんなんだから当然資料はまだ手を付けられるはずがない。
 でもそれは今年は若干おかしいものの、みんなやるから問題なし。理之貫のペーパーはハズレといわれるほどの難易度だが、はたしてそうとも断言できないし、文句はいうまい。
 問題は、その状況で、やったところで他の人がトレースする意味のない実験を、それもスケールをわざわざ小さくしたため急いでする必要もなくなったものを明日強要されるのはどうなの、ということ。
 午前中に溶媒上げて、授業に行く先輩の代わりに研究室の事務仕事を昼以降やり、死んだ試薬を調整したのちに実験を開始すればいいので明日中にできる実験だが、つまり資料作りうんぬんは家に帰ってから明日の朝の化学英語演習までの睡眠時間を含んだ7時間の間に、その他もろもろの準備と一緒にやってくれってことなんだろう。
 まあ寝れないのは今年始まったことじゃないけどね。
 学部3年までは寝なくても生活できるように慣らしておく期間だったんだろう。
 要するに問題は、なぜ強要されるのかという点につきる。
 結局研究室は利益のためならいかなる道具でも利用しようという考えのもとにあるらしい。たとえ道具が人間だったとしても。
 で、ストレスの原因は、実験をやらない方がいい理由が明確にあるにもかかわらず、そしてそれを説明したというのにもかかわらず「なんでやらないの?」っていうような反応が返って来るところ。
 これでもこの時期、4年生は9時以降に残らせない方針らしい。
 まあ社会人からすると全然楽なんだろうけど。