失笑混じりの卒論発表会を終え、ひと息つく間もなく卒論冊子の製作と春先の学会に向けて身を引きしめる理之貫……ということはなく、特に切りがいいわけでもないくせに、いやむしろこれからが大変だというにもかかわらず何かやりきった感に満たされ、さらには度重なる講演会によって本分である実験とデスクワークの番狂わせを余儀なくされるという実に不甲斐のない日々を送っていた。
 まずはこれ。《えれめんトランプ》。
 http://www.kagakudojin.co.jp/special/elementrump/index.html
 最も基本的な遊び方は、かの有名なUNOと同じ。族と周期を合わせて手札を消費し、ゼロになったら勝ち。最後の一枚になると「エレメント!」と叫ばなくてはペナルティーの王道ルール。
『ボール物理化学』等の専門書で著名な化学同人がデザインしたゲームで、プレイガイドの動画がPower Pointによるプレゼンだったのが少し面白かった。
 でもやっぱり《マイアース》をやってみたい。
 http://myearth.ne.jp/
 地球温暖化と環境問題をテーマにしたTCG
 食物連鎖と環境破壊が飛び交う卓上では、『使わないとき、シャワーを止める』や『コンセントをさしっぱなしにする』などと日常の些細なサポートカードが勝敗を決することもあり、環境問題を見据えるデザインになっていて必要以上におもしろい。
 しかし、プレイガイドでは男の子が「あまい! ぼくは地球温暖化で破壊の連鎖! おそろしい現象がおそいかかるぞ!」と言っており、本当に教育的なのかはなはだ疑問ではある。
 最近、研究室でMTGが広まり始めた。やる気なのは理之貫を含め、2人のみではあるが。
 また構築をやるモチベーションが上がった。
 最後に作ったのは、《電撃力》《光輝王の昇天》の火を噴く天使デッキか……。