スマイルプリキュア22話『いちばん大切なものって、なぁに?』。
 さらわれたキャンディーを取り戻すべく、メルヘンランドに向かった5人。
 そこでジョーカーの追撃を受けた彼女らは、まったく歯が立たず、最後のキュアデコルを奪われ、さらにバッドエナジーまで吸われるという完全敗北。これを機に、これからとしてのプリキュアのあり様を、戦う意味と覚悟を今一度考えようというスマプリにして初のギャグ無しの気持ち悪いくらいどシリアス回。
 みんなどシリアスだから、必殺技通じないのに、ばかの一つ覚えみたいに連打するのはやめろよとは言ってはいけないし、キャンディーの絶望顔にも決して、そう決して笑ってはいけないのである。
 強力な敵、復活するらしいピエーロ様とやら、元の世界に戻れないかもしれない可能性と、さらわれたキャンディー、夢の国を救うことを天秤にかけ、決断を迫られるという局面で、前回のキャンディーの残した希望である短冊がドライビングフォースとなって5人が取るべき選択肢を選ぶという構成。
 結局は、これまで通り、元の世界も大事、でもキャンディーも大事、だから戦うという選択肢を選んだわけだが、勢いでプリキュアになっちゃった5人(え?)が深謀遠慮を巡らせた結果として同じ場所に戻ってきたということに意味がある。
「それが私のウルトラハッピー」
「私達の、やろ?」
 というベタなやり取りでお互いの心が同じであることを確かめ合った彼女らは、五つの光が導く未来、という合言葉とともに戦う覚悟、希望を見出す。といったところでEND。
 集めたアイテムを全部うばわれる初代ふたりを彷彿とさせる展開で、そして折り返しでコテンパンにやられ、立ち直り回で、こうやって一話を裂くのは、まあそれなりに成功のひとつではなかろうか。
 次回に期待。