カラムが絡むとカラミティー(注意! 理系ネタが濃い!)

 悪名高いカラムと呼ばれる実験をご存じだろう。
 純度を上げるためにおこなわれるこの作業は、試料に含まれる混合物の極性の差異を利用して分離してやろうというクロマトグラフィーの一種だ。
 一般的に酢酸エチルという極性の強い溶媒が、試料をひっぱってカラムをさがっていく。
 よって、試料の中の極性が強い子はよく引かれ、速く流れてくるし、弱い子は出てくるのが遅くなるというPurificationのメカニズム。
 当然、3つ以上混合物があり、さらに極性の違いが小さく、目的の化合物が不純物に板挟みにされている場合の分離は難しいといわれる。
 理之貫はヘキサンと酢酸エチルを95:5の割合という極めて極性の小さい(つまり出てくるのが遅いから時間がかかる)でカラムをかけなくてはならなかった。
 いつもは早く終わるように工夫するんだけど、初めのうちはしっかりとしたカラムのかけかたも勉強しようと思ったのだ。
 普通、80本以上取ると多いっていわれる(と思ってる)が、理之貫は190本まで取って終わらなかったので、それに加え200 mL三角フラスコ×2に満タン(300 mLくらいだろうか)を取るはめになった。
 試験管1本が10 mLとすると合計で、300×6×10^-1+190=370本程度取ったことになる。
 いや、だからどうってわけじゃないんだけど。溶媒がもったいないなぁってことで。